電力自由化とスマートメーターの問題点について

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4月から電力の小売りが自由化され、こんな北海道の田舎でも電力会社を数社から選ぶことが出来るようになりました。
うちでも真っ先に電力会社を変更しました。泊原発に固執する北海道電力へのアンチテーゼにもなると思っていました。
電力会社を変えると、メーターが無線通信型のスマートメーターと呼ばれる新型に変更されます。
無線で電力使用量を報告するため、検針がなくなり、マイページにログインすると時間ごとの電力使用量が棒グラフで表示され、おまけに電気代も北電より月に数百円安くなるのです。これは便利と思いました。

ところが、です。このスマートメーターに対して、諸外国で反対運動が起きているという情報が入ってきました。
大きな理由は二つあります。まずは、電磁波の問題。スマートメーターは電力使用量のデータを無線で送信するため、当然ながら携帯電話と同じような電磁波が発生します。携帯電話のように身体に密着させて使うわけではないので、大丈夫と思ったのですが、実はこのスマートメーター、瞬間的にはかなり強い電磁波を頻繁に発生させる仕組みのようで、どのくらいの強さと頻度なのか、メーカーもデータを公表していません。米国などでは、スマートメーターに変更後、身体の不調を訴える人が多く、反対運動の大きな原因となっています。米国でのある調査によれば、スマートメーターは平均して一日に1万回のパルスを発信しており、最高で19万回にもなったとのこと。しかもその強さは、1,000ミリワットという、一般の携帯電話よりも強いものだったとのことです。

もう一つの理由は、個人情報の問題です。スマートメーターを使うと、電力の使用量が30分おきくらいに電力会社に無線で報告されるので、これを調べれば、何時ごろ起きているのか、外出しているのか、など、生活パターンまでわかってしまうのです。もし万一ハッカーにこの情報を盗まれると、在宅か不在かまでわかってしまうでしょうから、この情報を使って泥棒に入られた、何てことも理論的には起こりうるわけです。

今のところ、スマートメーターへの切り替えは、新電力会社に変更する人が優先で、北海道ではまだあまり進んでいないようです。
しかし北電は、2023年度末までにすべてのメーターをスマートメーターに切り替える方針だということです。
また、関西電力のように、スマートメーターへの切り替えがかなり進んでいる地域もあります。

インターネットのサイトで利用者登録する時、形式的ではありますが、これこれこういう情報を提供することに同意します、なんて文章に承諾することが求められますよね?
ところが、このスマートメーターへの変更に際して、電力会社は、そのような承諾を求めることすらせず、一方的に新型メーターへの切り替えを通知するだけで、順次行っています。
これだけ重要な個人情報が一方的に提供され、さらに電磁波による健康被害が懸念されるにもかかわらず、です。
携帯電話などの電磁波は、WHOの専門機関も2011年、公式に「発がんの可能性がある」と認めているのです。
それに、科学はいつも発展途上です。「安全」と言われたものが、何年も後になってから「危険」と判明したケースなど、枚挙にいとまがありません。

拙宅の場合、このことを知ってから、北電と交渉し、使用電力会社を北電に戻すことを条件にして、古い従来型アナログメーターに戻してもらうことに成功しました。
新電力会社には解約手数料を支払うことになり、良い勉強になりました。

取りあえず、有効期限があと10年間あるアナログメーターが設置されたので、ひとまずはほっと胸をなでおろしています。
しかし、ネット情報によれば、関西電力など、一度スマートメーターに切り替えられてしまうと、アナログメーターへの再切り替えはかなり難しい地域もあるようです。
そして、全面的にスマートメーターへの切り替えが求められる時期が到来する時は、どうなるのでしょうか?
いずれにしても、モバイルインターネットなどを利用した個人情報の流出傾向と、様々な便利な機器が作り出す電磁波被爆の傾向は、今後もさらに強まっていきそうな気配です。

スマートメーターの設置は、義務ではありません。
電磁波被ばくという無用のリスクを避けるためにも、「メーター切り替えのお知らせ」にはくれぐれもご注意ください。

<参考になるサイト>

相次ぐスマートメーター設置拒否 米電力会社の憂鬱(日本経済新聞)

スマートメーターの問題点(電磁波問題市民研究会)

スマートメーターによる健康被害を受けて (同上)

いのち環境ネットワーク

Stop Smart Meters! FAQ

WHO: Cell phone use can increase possible cancer risk(CNN)

The Health Argument for Replacing Wireless Smart Meters with a Safe Metering Technology in Maryland

 

 

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